全身アルミホイルのフライドチキン風ゾンビが、零細企業の社屋内限定で大暴れ!
ゾンビ映画「フローズン・ボディ」の解説ページです。
「フローズン・ボディ」
(THE CHILLING)
(1989年 アメリカ 94分)
主演 リンダ・ブレア
「フローズン・ボディ」ストーリー
舞台は遺体を冷凍保存する会社。
病死した奥様をここで保存してるオジサンが、
「今度は息子も死にましたので!」とやって来ます。
ちなみにこの息子、銀行強盗を働き警官に射殺されました。
肩を落とすオジサンに、
冷凍保存会社の案内係の女性(リンダ・ブレア)は言います。
「まあ、お気の毒に。でも実は私も恋人がアル中でイヤハヤ」
それを訊いたオジサン、
「じゃあ、お互い慰め合いましょう!」
「そうしましょう!そうしましょう!」
ということで、中年2人は冷凍息子そっちのけで意気投合。
まずはディナーでも、とレストランへ。
息子が射殺された当日です。
葬儀の手配とかで忙しいのでは、とか、
射殺された凶悪犯の遺体を、
よく警察はその日の内に返してくれたなあ、とか、
そういう事は一切心配しなくても良いようです。
さて、その晩遅く、落雷で冷凍保存会社は停電。
遺体が解凍されちゃう!と慌てる警備員2人。
そのうち先輩の方が素晴らしい提案をします。
「遺体を会社のお庭へ出そう!なぜなら外の方が涼しいからです!!!」
風通しの良い所に置いたくらいで遺体を保存できるかどうかはさておき、
とりあえず、遺体入りカプセルは会社の敷地内にズラリと並べられます。
すると今度はそのカプセルへ落雷。
蓋を開けてゾンビたちがわらわらと出て来ます。
みなさんこんがり焼け爛れて素敵なモンスター顔。
(もしくは腐ってる?ならば冷凍保存、失敗してます)
で、
主役の中年カップルはのこのこと夜の会社にやって来まして、
社屋内やお庭など、会社の敷地内限定でゾンビたちに追いかけ回されます。
「フローズン・ボディ」はこんな映画
社屋内限定の少人数ゾンビパニックですが、
夜の暗いビル内で化け物から逃げ回る後半はまあまあ怖いです。
帯電を防ぐとかの理由で、
遺体はみな、体中を銀紙みたいなのでくるまれてます。
なのでゾンビの地肌の露出はお顔と両手だけ。
早い話がゾンビメイクはゴムマスクと手袋だけです。
日本版ビデオのパッケージ写真には、
東急ハンズで買ってきたようなゴムマスクのゾンビ達が写ってまして、
メイクに関してはちょっと期待薄でした。
本当にパーティーグッズみたいな表情固定のフルフェイスマスクなので。
しかし、ゾンビが登場するのは夜間のみでしかも停電中。
あまり顔はよく見えないので、
暗がりのマスクゾンビたちは思ったより不気味でした。
ゾンビの動きはスローで、走ったりはしませんが、
ジャンプして飛び付いたりと、ときおり俊敏な動きを見せます。
伝染性は無し。
一応食人はするようです。
殺された人がゾンビ達にムシャムシャやられてましたから。
でもなんか画面が暗過ぎてよく見えませんでした。
あれ、喰われてたんですよねえ?
そんな感じなのでグロ度は低めでしたね。
ゾンビの首を剣で切り落とす場面はありましたが、
印象に残るような凄い残酷描写は特にありません。
限定空間の暗がりで化け物に追い回され戦う。
それだけを楽しむ週末レンタル用ホラー映画。
頭部破裂とか、何か一つでも派手な見せ場を入れとけば良かったのに、残念。
「フローズン・ボディ」ネタバレ結末
※ 以下は映画の結末です。自己責任でお読みください。
さてさて・・・
停電中の会社内で、
ヒロインとオジサンの即席中年カップルがゾンビに追い回されていると、
ヒロインのアル中恋人が、
「こらー、浮気するなー」
とやって来まして、あえなくゾンビの餌食となります。
実は遺体の臓器を売りさばいていた冷凍保存会社の社長やその手下も、
悪い奴らなのでやはりゾンビの餌食です。
最後はまたまた落雷しまして火災が発生。
ゾンビたちはみな燃えてしまいまして一件落着。
かくして一夜限りのゾンビ騒動は、
一零細企業の社内トラブルレベルで完全に収拾します。
その後ヒロインとオジサンの中年カップルはめでたく結婚しました、
とのことですが、本当に心からどうでもよい情報です。
コメント