ゾンビ映画「悪夢の死体蘇生実験 ヘルグレイブ」の解説ページです。
バイク走行中のゾンビの身体が風圧で崩壊するシーンで知られる作品。
「悪夢の死体蘇生実験 ヘルグレイブ」
（ＧＲＡＶＥＲＯＢＢＥＲＳ）
（１９８９年 アメリカ ９０分）
「悪夢の死体蘇生実験 ヘルグレイブ」ストーリー
セクシーダイナマイトなヒロイン
ベッドに横たわる美女。
突如何者かの腕が彼女のオッパイをむしり取る！
更にあばらをめくり上げ、脈打つ心臓をつかみ出す！
ハッと目覚めるヒロイン。
衝撃的なオープニング！
ですが・・・
「実は夢でした」とやられると何かシラけますねえ。
で、オッパイも無事だったヒロインは喫茶店のウエイトレス。
ある晩客として現れた志垣太郎（知ってる？）みたいなクドい顔の金持ちにプロポーズされ、
その日のうちに郊外の豪邸に嫁ぎます。
いきなりプロポーズして来たクドい顔の旦那
旦那の稼業、実は葬儀屋社長。
でも大金持ちなので気にしません。
しかし彼女は屋敷の奥の隠し部屋で
衝撃的な光景を目の当たりにします。
実験室のような部屋の中、旦那と他数名が、
事故死した町の娘の全裸死体に、
謎の装置を使いバリバリと電気を流しています。
おおっ、これがタイトルの「悪夢の死体蘇生実験」か！
処置が済むと志垣っぽい旦那がひと言。
「はい。殺菌完了。これで死体とエッチしても大丈夫！」
これ「悪夢の死体蘇生実験」じゃなくて、
「悪夢の死体殺菌作業」じゃないですか！
なんと新婚の旦那は、屍姦愛好者友の会の会長だったのです！
ヒロインとの結婚もいずれ殺して屍姦目的。
こりゃ辛抱たまらんと逃げ出すヒロイン。
しかし町中の人々が彼女の行く手を阻みます。
なんと町中みんな屍姦愛好者だったのです！
町中を歩く女子高生も、
喫茶店でアイスクリームを食べる母子も、
みんなみんな屍姦大好きな人達！
それはいくらなんでも無理でしょう・・・・・
異様な町の人々
唯一まともなのは、事故死した町の娘の兄。
変態旦那の悪行を暴こうと、ヒロインとともに夜の墓地へ潜入。
とそこへ旦那のお抱え運転手が、ゾンビ２匹を引き連れて登場。
なぜゾンビと判るのかと言うと、
顔色が悪いからです。
一応「死体蘇生実験」の方もやってはいたようですな。
事故死した町娘の兄は運転手の首を切断するものの、
ゾンビ２匹に捕まってしまいます。
翌日、「もう離婚よっ！」と車で逃げるヒロインを、
切断された首もすっかり元通りな運転手（当然ゾンビ）がバイクで追って来ます。
ここからがこの作品唯一最大の見せ場。
バイクに乗った運転手の皮膚が風圧で裂け、
見る見る血みどろの髑髏になって行きます。
風圧で崩壊するゾンビ
この場面の特殊効果はなかなかの出来栄えで見応えあり。
面白いです。
（当時のレベルでは）
目ん玉もすっ飛び壁に激突する運転手、
でしたが・・・
事故の映像表現はタイヤが転がってくるだけですよ。
しかも・・・
タイヤを放り投げるスタッフの手が画面の端に見えてます。
まあ、ゾンビ運転手も勝手に崩れ去りましたので、
何とか町からの脱出に成功するヒロインでしたが・・・
以降、少々ネタバレのラストは、この解説ページ最下部。
今後鑑賞予定の方はごご注意ください。
「悪夢の死体蘇生実験 ヘルグレイブ」はこんな映画
皮膚も剥がれ落ちほぼミイラ化したゾンビ
ゾンビがゾンビらしく登場する場面はほんのちょっと。
ゾンビより「屍姦」にテーマを絞ったのかというと、
そういうわけでもなく屍姦場面などは皆無です。
ゾンビ映画にも変態映画にもなり切れてません。
ゾンビファン的には「風でゾンビが崩れる映画」ですね。
そこのみ！
アナログな特殊メイクによる人体崩壊が楽しいです。
後に発売された日本版ＤＶＤの宣伝スチールも、
殆どこの崩れるゾンビの写真です。
ちなみに日本版ＤＶＤのタイトルは、
「ヘルグレイブ 悪魔の死体蘇生実験」
本題と副題が入れ替わり、
「悪夢」が「悪魔」に。
「悪夢」の方がしっくり行く気がするけど、
どのみち死体蘇生実験なんてやってないからどうでもいいや。
では、以下若干ネタバレ気味の結末です。
未見で今後ご鑑賞予定のかたはお読みにならないでください。
「悪夢の死体蘇生実験 ヘルグレイブ」ちょっとだけネタバレラスト
崩れながらバイク走行中のゾンビ
髑髏化して崩壊した運転手から無事逃れたヒロインは、
同じく脱出してきた事故死町娘の兄と再会、合流。
ところがこの男、運転を替わるや否や、町の方へ引き返します。
「いやあ、実は僕も屍姦大好きでして、いやはや・・・」
こいつもグルだった！
もう何なんだよ、この悪夢のようなこの状況！
なんて思ってたら・・・
何と・・・
想像付きましたよね？
そう、その通りです。
冒頭へ戻ります。
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