俳優ジョン・サクソンが撮ったアクション・ゾンビ映画の良作、
「地獄のデスプリズン」について詳しく解説します!
生物兵器の実験台にされた囚人達がゾンビ化して刑務所内で大暴れ。
80年代製作ながら次世代型ゾンビ映画の先駆け的作品。
「地獄のデスプリズン」
(DEATH HOUSE)
(1988年 アメリカ 95分)
監督 ジョン・サクソン
出演 デニス・コール、アンソニー・フランシオサ、ジョン・サクソン
「地獄のデスプリズン」ストーリー
主人公は二枚目若作りなオジサン。
マフィアのボスの計略にはまり、
無実の罪で刑務所に投獄されます。
なぜそんな事になったのか?
それはこの若オジサンが、
マフィアのボスの奥さんとHな関係になっちゃったからです。
つまり自業自得。
刑務所内では軍幹部の偉いオヤジが、
受刑者を使って細菌兵器の人体実験をしています。
ある日最新のウイルスを注射された死刑囚が凶暴化。
死刑執行中に電気椅子から立ち上がり、
物凄い怪力で看守らをブチ殺します。
「こりゃマズイよ」というわけで、
実験の責任者である軍幹部のオヤジは、
兵隊に刑務所全体を封鎖させます。
パニック状態の所内。
この機に乗じて若オジサンは牢屋から脱出。
囚人達を率いて、看守を人質に釈放を要求。
しかし所内はゾンビ・ウイルス蔓延中なので当然却下。
そうこうする内に囚人達が次々ゾンビ化。
感染者はまずグッタリ。
続いて皮膚が黒ずんでアザのようになり、
最後は突然元気になって暴れます。
素手で人の首をねじ切っちゃうほどの怪力ぶり。
全く打つ手無しの若オジサンでしたが、
軍に騙され所内に送り込まれた女性研究者が
けっこう美人だったのですぐに意気投合。
勢いあまってワクチンまで発見してしまい、
感染免れひと安心。
やったね!
2人は刑務所長の子供達を連れ、
ゾンビだらけの刑務所内から脱出を試みます。
一方、全ての元凶である軍のオヤジは、
証拠隠滅のため、
1人でせっせと刑務所の周りに爆弾を仕掛けます。
主役様御一行は、
地下トンネルを掘り外へ脱出しようと試みますが、
待ち受けていた軍のオヤジが銃口を向けます。
果たして若オジサンらの運命は?
「地獄のデスプリズン」はこんな映画
ゾンビはウイルス感染者なので、厳密にはゾンビじゃないですね。
死んでません。
増殖性は強いです。
噛まれたりしなくてもどんどん感染ります。
普通に感染症。
食人はするのかしないのかよく判りません。
噛み付いて肉を喰い千切ったりはするんですけど。
食べてるのかどうか判別しづらく撮ってあります。
しかしこんなウイルス、
ほんとに兵器として役に立つんでしょうか?
怪力バカになるウイルス。
味方の兵士を怪力にしても、バカじゃ使い物にならないし、
敵国の兵士を怪力にしても仕方ありません。
そんなホラー映画「地獄のデスプリズン」ですが、
けっこう面白い作品でした。
80年代製ながら、展開もゾンビの見た目も、
近年の元気な感染者タイプ・ゾンビ映画であり、
先駆けと言っても過言でないかも。
襲撃シーンは少なめですが、
処刑中の死刑囚がゾンビ化とか、
ゾンビの腕がニョキニョキ出る通路の脱出とか、
けっこう恐かったですよ。
最後にオマケ情報を。
ネットのホラー映画仲間から聞いたお話ですが、
監督初挑戦のジョン・サクソンのため、
フレッド・オーレン・レイとデビッド・デコトーが協力してるそうです。
あと、アンソニー・フランシオサが出演してるのは、
ダリオ・アルジェントの「シャドー」(1982)で共演した繋がりからかも?
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