「悪魔のゾンビ天国」
(REDNECK ZOMBIES)
(1987年 アメリカ 93分)
監督 ペリクレス・レウニス
アナログビデオ撮りのアマチュア感溢れるゾンビ・コメディ。
ゾンビや死体の粘液まみれな特殊メイクが、汚らしいけど楽しいです。
「悪魔のゾンビ天国」ストーリー
舞台はアメリカの片田舎。
森と野っ原ばっかりの僻地。
放送禁止なくらい頭の悪い一家が、
軍の化学廃棄物が入ったドラム缶で酒を蒸留、
村中に売りさばいた上、
自分達も飲んでしまいます。
で、みんな揃ってグチャグチャドロドロしたゾンビになり、
キャンプにやって来た男女のグループに襲いかかります。
「悪魔のゾンビ天国」はこんな映画
アナログ・ビデオ撮りの作品。
ゾンビ酒を造る5人家族(3兄弟と両親)と、
近所に住む超肥満体の男を加えた6人が、
登場人物の中ではバカ度MAXです。
それは大昔、
ドリフの人気者2人、志村・加藤以外の3人でやっていたコント、
「バカ兄弟」くらいバカです。
そして「バカ兄弟」が全く笑えなかったのと同様、
バカ一家らのボケ連発やオーバーなおどけぶりに、
笑える要素は皆無です。
またキャンプにやって来た一応まともな連中も、
ありがた迷惑なギャグ連発の大サービス。
そのギャグやボケぶりが、観た人々の記憶に残ることはありません。
誰もが早送りをするからです。
ゾンビメイクは、
パテかペースト状の素材で肌をザラつかせ、
白塗りに目の周りを黒く、
というのが基本パターン。
オプションで皮膚をビラビラぶら下げたり、
ゼリー状のものをドロンと塗りつけたり。
スプラッター描写は、
ゼラチンやら絵の具やらを、
ビチャビチャとやたら汚くぶちまけて頑張ります。
ゾンビ化の場面では、
アプライエンスの下に風船を仕込んでプカプカさせる、
ひと頃流行った特殊メイクの小技も披露。
大食漢のゾンビが、
1人で女性2人をアッという間に喰っちゃったりしますが、
上半身は完食、下半身には箸を付けず、
という極端な偏食ぶり。
喰い残された死体の映像はあまりにも凄惨、
・・・かと思いきや、
よく見れば、ジーパンに詰め物して、
内臓をのっけてみただけです。
また、この作品のゾンビは、
なぜだかデオドラント・スプレーを浴びると溶けてしまうので、
ドロドロと汚く崩れる様を存分に見せてくれます。
そんなこんなで、ゾンビの襲撃により、
キャンパーらはアッという間にむさぼり喰われます。
名作「死霊のえじき」ローズ大佐の断末魔を再現した胴体引きちぎりなど、
なかなかの頑張りを見せてくれて楽しいです。
そんな中、何とか逃げ延びたのが、
太ったオバサン顔のヒロイン。
あまりにもオーラが無いので、
この場に至るまで、
主役である事に気付きませんでした。
クライマックスではヒロイン(?)とバカゾンビ一家が対決。
熱湯でゾンビの顔を溶かすは、
ナタで首を撥ねるは、
もう大騒ぎ。
注目すべきはショットガンによる頭部破裂ですね。
このカットはとても良い出来です。
特殊効果、頑張りました。
CG以前なので、アナログな特殊メイクが楽しい楽しい。
一方、オバサンの方は、
ゾンビの返り血やら返り膿やらで、
全身ゾンビ汁まみれの、できれば近寄りたくない状態。
で、ビチャビチャ・グチャグチャで一件落着。
これでお終い!
・・・かと思っていたら、
なんと、この後・・・・・
ありがた迷惑なラストのオマケ(ネタばれ要注意)
※ 以下、結末に触れています。
最後の最後に・・・
顔中ビラビラの超肥満体ゾンビに、
全身血みどろのオバサンヒロインが押し倒されるという、
映画史上最も見苦しい濡れ場が用意されてましたよ。
この場面、どういう気分で観れば良いのやら・・・
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