「デモンズ」で有名なイタリアのランベルト・バーヴァ監督作品、
「バンパイア 最後の晩餐」の見どころ解説ページです。
広いお屋敷内で繰り広げられるデモンズごっこ!
中年吸血鬼1名と若者4名による一夜の死闘。
ゾンビの群れも申し訳程度に登場し何もせず!
「バンパイア 最後の晩餐」
(DINNER WITH THE VAMPIRE)
(1988年 イタリア 91分)
監督 ランベルト・バーヴァ
「バンパイア 最後の晩餐」ストーリー
記録映画の撮影隊が地下墓地で棺を暴きます。
その時、スタッフがうっかり指を切り、
滴る血を浴びたミイラが復活。
撮影隊に襲いかかります。
時は流れ、
その地下墓地の上のお屋敷に、
4人の若いタレント(女子3名男子1名)が招待されます。
屋敷の主であるホラー映画監督との顔合わせです。
監督の帰宅を待つ間、秘書の男が映画を上映。
お爺さん吸血鬼(冒頭のミイラ)が、女の子の血を吸う映画。
やがて監督が帰宅し、みんなでお夕食。
監督は50歳位の紳士で、いきなり吸血鬼です。
夕食の席に着いたとたん、鏡に姿が映ってません。
若者らが尋ねます。
「あのう、鏡に映ってないようですけど」
「ええ、そうですよ。私吸血鬼ですので」
「歯の所もちょっとおかしくなってますけど」
「ええ、牙ですよ。私吸血鬼ですので」
なんか普通に正体を現した吸血オヤジ、
「ではルール説明。夜明けまでに私を殺せたら君らの勝ち」
と勝手に話を進めます。
「えーと、負けたらどうなりますか?」
「私の餌食になりゾンビとなって地下牢で飼い殺しです」
以降、4人の若者は広い屋敷の中を
神出鬼没のオヤジから逃げ惑うことに。
とても若者らに勝ち目は無さそう。
だってこの吸血オヤジ、
ニンニクを突き付けても、
「大丈夫です」
十字架を突き付けても、
「大丈夫です」
胸に木の杭を突き刺しても、
「うーん・・・ちょっと痛いけどギリ大丈夫」
セオリー完全無視。
一体どうすりゃ殺せる?
「その答えは映画の中にある」
とヒントを出しちゃった秘書は、
吸血オヤジのひと睨みで心臓が飛び出し死亡。
不死身のオヤジに防戦一方の若者達。
殺された秘書までゾンビ化して「うがあ~」と襲いかかります。
そしてついに、女子1名がオヤジに捕まり血を吸われます。
とっさに男子がVHSのビデオをオヤジの口に挿入。
口が四角くなってる隙に女子を助けて逃げます。
血を吸われた女子ですが、何故か吸血鬼になりません。
「伝説は事実とちょっと違うのかもね」
このセリフのみで、吸血鬼にならない理由の説明終了。
夜明けも近付き、焦ったオヤジは、
地下牢からゾンビを解き放ちます。
若者らのいる部屋へと走るゾンビ達(音だけ)。
ついに部屋の外まで迫ったゾンビ達が。
ドアを烈しく叩きます(音だけ)。
果たして吸血オヤジの正体は!?
若者たちは真相に迫れるのか!?
「バンパイア 最後の晩餐」はこんな映画
「デモンズ」のランベルト・バーヴァ監督による、テレビ放映用作品。
地味。
全体的に健全。
ただし、特殊効果を用いた楽しい見せ場は結構有ります。
秘書が惨殺される場面では、心臓が胸を突き破り飛び出します。
更にこの秘書、ゾンビ化した際には
何故か顔半分ズル剥けで頭蓋骨剥き出し。
吸血鬼崩壊も、
機械仕掛けのダミーを燃やしたり、
ゼラチン製ダミーを過熱して溶かしたりと、
安いけど楽しい映像をクリエイト。
他にも、冒頭の吸血鬼復活は「デモンズ」っぽい画を
コマ撮りのクレイアニメで再現。
吸血オヤジの片手がデモンズ風に変身する場面も有り。
こちらもコマ撮り。
こちらもクレイアニメです。
登場するゾンビは地下牢で飼われていて、
あまり姿は見せません。
モツやハラミなどを餌として与えられています。
メークは「死霊のはらわた」風。
最後は群れをなして走ってきますが、
部屋の前まで来たものの、
ドアが閉まっていて中へ入れず。
一切活躍無し。
テレビ・ムービーという枠の中で、
少々お手軽に「デモンズ」っぽいことをやってみました、
的軽めな感じの作品。
命懸けの戦いではあるのですが、
「デモンズ」のような絶望的ハードモードじゃないんですよ。
襲う方も襲われる方も、
どこかゲーム感覚というか、
アトラクションっぽいノリを感じます。
まあ、地味めな良品ですね。
明るくホラーを楽しみましょう。
※同監督の代表作「デモンズ」の解説ページはこちら!
↓
特殊メイクが凄まじいゾンビ映画「デモンズ」
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