「ゲロゾイド」死霊のはらわた風ゾンビ・ホラー

映画「ゲロゾイド」イメージ画像(VHSジャケット) ゾンビ映画

イタリア製ちょっと失敗気味な「死霊のはらわた」風スプラッター・ホラー、
「ゲロゾイド」について詳しく解説いたします。

「ゲロゾイド」
(EVIL CLUTCH)
(1988年 イタリア 86分)
監督 アンドレアス・マーフォリ

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「ゲロゾイド」ストーリー

山奥の辺ぴな村へ、キャンプをしにやって来た若いカップル。
2人は村で知り合った怪しい女に、
「この辺りでキャンプは危険」
と森の奥の廃屋へ案内されます。

実はこの女、股間に変な触手を隠し持つ魔物で、
夜になると凶暴なゾンビ顔に変身。
更にもう1匹、
顔中の皮膚がふやけたゾンビ男まで現れ、
大変困った事になります。

オジサンが1人、助けに来てくれたのは良いのですが、
アッサリ殺されゾンビ化。
ありがた迷惑とはこのことです。

ひと騒ぎあって、ゾンビ女は倒したものの、
カップルの男の方は首をもぎ取られ死亡。

女の方はゾンビ2匹に廃屋へ追い詰められます。
恋人の生首を手に掲げながら、ゆっくりと近付くゾンビ。

絶対絶命!
・・・のはずが、
なぜか1人ずつ順番に、しかもゆっくり攻撃してくるゾンビたち。
画面に映らないので判りませんが、
もう1人、どっかで待機してます?

そんなスローモー過ぎるゾンビの攻撃に対し、
ヒロインはチェーンソーで反撃。

普通に考えて、この時点でヒロイン優勢。
加えて夜が明けてきまして、
お日様の光でゾンビが勝手にちょっと溶け始めましたよ。

これじゃヒロイン楽勝?

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「ゲロゾイド」はこんな映画

映画「ゲロゾイド」のゾンビ

名作「死霊のはらわた」を強く意識した作品。
全編そっくりさんなカット多数。
本家では「シェイキーカム」なる手製の手振れ補正装置を効果的に使ってましたが、
こちらも手振れ防止カメラ、ステディカムによる手持ち撮影を多用。
でもちょっと無意味に使い過ぎ。

ゾンビメイクは、アプライエンスを装着するなど本格的。
結構頑張ってます。
特に男ゾンビの1人は、
ふやけた皮膚のボロボロ感が「死霊のはらわた」っぽい。

魔物の触手の特殊効果もなかなか頑張ってました。
メカっぽい動きがいかにも80年代ホラーっぽくて良い感じ。

ただ、演出がちょっと・・・

ベテラン監督が手掛けることが多いイタリア製ゾンビ映画ですが、
本作の監督はインディーズ出身。

人物のリアクション、少々不自然な気が。
両手首をもぎ取られたカップルの男は、
手当ても受けぬまま、すぐにその状況に慣れ、
わりと普通に行動。

それを見たヒロインも、
「ちょっと待ってて。水を汲んでくるわ」
と重傷の恋人を手当てもせずに放置。

そして致命的なのは編集が間延びしていること。

「死霊のはらわた」のゾンビが1~2人でも緊張感が途切れないのは、
攻撃がパワフルかつスピーディーだから。

「ゲロゾイド」はゾンビ自身の動きも見せ方もスローモー。
ゾンビ2人による攻撃は、のんびりし過ぎていて、
1人は待機してるように思えてしまいます。

ゾンビがドロドロ溶ける明らかに「死霊のはらわた」なシーンも、
洋服の中に詰めた風船をプカプカさせるだけの
特に特殊効果も無い地味な溶解描写をダラダラとしつこく見せ過ぎです。
(あとゾンビじゃない恋人の生首までボンッ!と破裂しちゃったのは何故?ついでか?)

クライマックスを中心にバッサリ切って、
全体にもっと短く、スピーディーにまとめてしまえば、グッと良くなりそうな気もします。

あと、やっぱり「死霊のはらわた」的なことやるなら、
ゾンビ崩壊は特殊効果でちゃんと見せて欲しかったですねえ。
クレイアニメとか、手作りな感じで全然OKなので。
本家はそこが魅力の1つでしたし。

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