「ファンタズムⅡ」80年代SFXバトルホラー!

「ファンタズムⅡ」イメージ画像(プログラム)です。 ホラー映画

 「ファンタズムⅡ」は、少年期の悪夢を映像化した幻想的ホラー「ファンタズム」から9年ぶりの続編。当時の時代の流れにマッチした、特殊メイクによるグロい見せ場満載のバトルホラー!CGじゃないアナログSFXの楽しさを存分に味わえる、80年代らしいホラー映画です。
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 前作のラストからダイレクトにスタート!

 前作では夢と現実の狭間で不気味な葬儀屋トールマンと戦った少年マイク。成長して青年となった彼が、相棒のレジーと共に、再びトールマンとの戦いに挑む。
 前作のラスト、トールマンや小人ゾンビとの戦いが全て夢だったことを受け入れたマイク。その前に再びトールマンが現れ、マイクは小人によって鏡の中へ引っ張り込まれる。
 やはり夢ではなかった!そして少年は鏡の向こうの異世界へ引きずり込まれた!
 というラストで決まった!・・・と思いきや・・・

 本作冒頭、物音に気付いたマイクの友人レジーが駆け付けると、気絶したマイクを重たそうにズルズル引きずって運ぶ小人ゾンビの姿が・・・
 鏡の向こうに拡がる異空間に連れ込まれた!・・・わけじゃなく、物理的に鏡の反対側へ引っ張り込まれただけだったの?・・・という、ちょっと前作ラストの決めカットの残念な真相が判明する衝撃の導入部。

 こうして、主人公マイクと相棒レジーのは再びトールマンとの戦いに挑むわけですが・・・ということは、当然前作のトールマンとの戦いは夢ではなく現実だった前提で物語は展開して行くことになります。
 でもこれ、変なんですよ。夢かと思われた戦いの中で友人レジーは命を落としているわけで、前作のラストで生きていたのは全てが夢だった前提だからなわけで・・・
 ・・・まあ、いいや。そこはきっとあんまり深く考えちゃダメなんだ。レジーの死の部分は夢で、あとのトールマンや小人ゾンビは現実だったのでしょう!・・・たぶん。
 ・・・で・・・、成長したマイケルは、テレパシーで感知し合い心を通わせたヒロインを救うため、友人レジーと共に、完全武装してトールマンとの戦いに挑みます。

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最新特殊メイクによる見せ場が大増量!

 前作はナイーブな少年の妄想が現実世界に侵食してきたような、どこか寂しげな世界観の作品でした。1979年製作ということで、特殊効果による派手な見せ場も控え目。殺人ボールが顔面に突き刺さり内蔵ドリルで額を貫くところと、ナイフで切り落とされたトールマンの指が、黄色い血の中でぎこちなく蠢くところぐらいが刺激度MAX。

 それがこの続編では主人公の成長と共に映画もエキサイティングなバトルホラーにバージョンアップ。幻想的な雰囲気はなりを潜めたものの、最新の特殊メイクを駆使した派手な見せ場が一杯です。
 死神のような不気味な存在だったトールマンはクリーチャー感を増し、体内から変な触手を生やしたりします。小人ゾンビの化け物顔も今回はどアップでじっくり見せてくれます。殺人ボールも大活躍で人体を執拗にグチャグチャしてくれますよ。
 主人公マイクとレジーのコンビは改造ショットガンやチェーンソーで完全武装。対するトールマン側も、今回小人以外に等身大のゾンビっぽい子分を数人追加。戦闘シーンは手に汗握ります。

 少年時代に見た悪夢の続きは懐かしく楽しかった

 夢とも現実ともつかない前作の戦いから8年後が舞台、ということで、主役のマイケル・ボールドウィンは交代したものの、トールマン、友人レジーらその他レギュラー陣は続投。
 小人ゾンビや銀色の殺人ボールも前作以上に活躍し、ファンにとっては大変懐かしく楽しい、胸躍る続編です。
 ロメロの「死霊のえじき」を観に劇場へ足を運んだ際も、「ゾンビ」以来7年待ってやっと会えた!という大きな感動はあったものの、舞台も登場人物もすっかり変わり、ドラマとしてのつながりはありませんでした。
 それがこの「ファンタズム」では、前の顔ぶれが皆揃って続きを見せてくれるんですから感動もの。実際、ワクワクしながら劇場へ向かったのを思い出します。
 観る前にネタバレしたくないと思いつつも、我慢出来ず購入したプログラムの中のスチールを覗いちゃって、そこに黄色い粘液まみれのトールマンの姿を発見!
「こりゃ凄え!」となってページをめくる手が止まらなくなりましたね。
 楽しい思い出です。
 ちなみにその後今回3個セットで登場する殺人ボールの紹介ページに目が留まりました。
 それぞれ、
「ランボー・ボール」
「コマンドー・ボール」
「プレデター・ボール」
 というネーミングなのだそうですよ。
 もちろん嘘っぱちでしょう。
 だって持ち主のトールマンが
「これはランボー、こっちはコマンドー、あとこっちは・・・えーとプレデターだ!」
 って決めてたら変。

 そんな「ファンタズムⅡ」の「最終版」が発売中。DVDとブルーレイで。何が最終なんですかね。内容は同じみたいですよね?まあ、新しいメディアが登場したらまた出るんでしょうけどね。最終とか言わない方がいいんじゃない?
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