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初期「13日の金曜日」シリーズ殺人シーン解説

初期「13日の金曜日」シリーズのイメージ画像

80年代に製作された、
「13日の金曜日」初期シリーズ8作品の殺人シーンって、
凶器がグサッ!とか、首がスポーン!とか、
一撃必殺!という感じで、
どこかアッサリ、サッパリしていて、
今思うと罪悪感無く気楽に見ていられた気がします。
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80年代のシリーズ初期8作品はどこか軽い

1980年に登場した第1作「13日の金曜日」に始まり、
1989年の第8作「13日の金曜日 ジェイソンN.Y.へ」まで、
実に様々な殺人シーンを見せてくれたこの定番シリーズ。

見えない殺人鬼の凶行を描いた第1作を除けば、
あとは「ハロウィン」のマイケル・マイヤーズや、
「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスを参考にしたような巨漢の殺人鬼ジェイソンが、
時には背後から、時には死角から、
突然、あるいは追い掛け追い詰め一撃で犠牲者を仕留めます。

この、いたぶって楽しむとかではなく、
まるで仕事のように、力任せにぶち殺して行くやり方、
凄惨な殺人、というよりは、どこか体育会系的な、
スポーティなノリを感じます。
犠牲者がゲームの駒のように見えてしまい、
間違いなく悲惨な死に様ではあるのですが、
あまり罪悪感無く、
気軽にプレーヤーたちのゲーム・オーバーを楽しめます。
あまりリアルに見せなかったり、
オフスクリーン処理で、致命傷を受ける瞬間を外したり、
また、スピーディーなカット割りと編集で、
残酷より迫力を重視したり、
そんな演出が多かったためでしょうかね。

実際初期8作品の殺人シーンには、
凶器が刺さる等の直接的残酷描写が全く無かったり、
殺人の描写自体無い、
襲い掛かる瞬間でシーンが切り替わり、
その後惨殺死体で発見されるような演出がけっこう多いんです。

この点で、1993年製作の第9作、
「13日の金曜日 ジェイソンの命日」以降の作品は、
明らかにトーンが違っています。
製作会社が変わったせいもあるでしょうが、時代も変わりました。
観客の期待以上の残酷描写をしっかり見せる、今風のホラー映画に進化してます。

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「13日の金曜日」第1作は殺人描写の見本市

それでも1980年製作の第1作「13日の金曜日」は、
特殊メイクによる残虐な殺人を大量に見せることを売りにした、
当時としては斬新なスタイルのホラー映画でした。
「ゾンビ」でその才能をいかんなく発揮した特殊メイク職人、トム・サビー二の、
渾身の殺人と死体が、ある意味この映画の主役でした。

クライマックスで初登場した人物が真犯人という、
推理不可能な、スリラーとしては完全に破たんしていた本作ですが、
リアルな殺人シーンのたたみ掛け、
それだけでホラー映画1本成立しちゃうんだなあ、
と感心したのをよく覚えています。

ですが、やはりこの第1作でも、
実は殺人をじっくり見せるシーンより、
いきなり特殊メイク済みの惨殺死体で発見、
というパターンが目立ちます。

そんな初期8作品それぞれの見せ場的殺人シーンを振り返ります。
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初期8作品殺人シーンの見どころピックアップ

「13日の金曜日」(1980年)

記念すべき1作目、注目の殺人は・・・
当時でもいきなり死んでるパターンは、やっぱりつまんなかったです。
死体の特殊メイクは見事でしたが。

最初に「凄いっ!」と思ったのは冒頭間もなく、
森の中で美少女アニーが首をナイフで切られるシーンですね。
刃が首をスッと撫でると、現われた皮膚の裂け目から見る見る流血。

本作最大の見どころは、
ケビン・ベーコンが喉元をモリで突き抜かれ、
大量に血飛沫が上がる様を長々と見せ続けるシーン。
前の首切りもそうですが、
やはり服の上からとかではなく、
人体を直に損壊する瞬間が迫力ありますよね。

あとはクライマックスの断首ですね。
ナタで首を刎ねる模様をアップとスローでじっくり見せてくれます。
昔のホラーにおいて、首の切断はやはり派手な見せ場でしたね。

もうひとつスチールなどで有名な、
顔面に斧を突き刺された女性のシーン。
これに関しては直接描写、無いんですよね。
顔に斧が刺さった状態でフレームインして来るだけです。

「13日の金曜日PART2」(1981年)

派手なスプラッターが見どころだった前作に対し、
この2作目は配給元の残酷描写自主規制により、殺人シーンは控え目な仕上がり。

直接描写が割と凄いのは、まずナタで首を切ると傷口から出血するシーン。
血が出るのはほんの一瞬。
出血後、即次のシーンへ。

あと、頭部へハンマーを叩き込む瞬間もありますね。
やはり一瞬ですが。
まあ、よく見ればカツラをハンマーで殴ってるだけなんですけどね。

ただこの作品には、有名な殺人シーンが1つだけあります。
車椅子の青年の顔面にナタを叩き込むシーン。
直接見せないよう背後から撮ってるんですが、
そのため、意外な方向からいきなりやられた!・・・って感じに仕上がりました。
その後勢い余って車椅子ごと階段を転落するのも迫力あって高得点。
このくだりはタモリ倶楽部のショック・シーン紹介コーナー、
「怖いですねアワー」で長いこと1位を獲得し続けてました。

「13日の金曜日PART3D」(1982年)

3D映画として製作されたこの作品。それを意識した画作りが目立ちます。
でも当時の3Dはあまり速い動きには向かず、
劇場で一番盛り上がったのはオープニングのクレジットでしたね。
名前が一人ずつ、目の前までゆっくりせり出して来ましたので。

本作の殺人で最も面白かったのは、
ジェイソンの怪力で圧迫された頭部から眼球が飛び出す有名なシーン。
3D効果を生かすため、ちょっとゆっくりめに飛び出して来ます。

あと風呂上がりの美女の胸を、ナタが突き破り貫通する直接描写があります。

他は服の上からの攻撃だったり、オフスクリーンだったり、
その瞬間が見えない殺人ばかりでしたね。

男性の手首をナタで刎ねるシーンもあるんですが、
動きが速過ぎて、残念ながらその瞬間はほとんど認識出来ません。
スローで見ると、精巧な手のダミーを用意していたのが判るんですがねえ。

「13日の金曜日 完結編」(1984年)

特殊メイクにトム・サビー二御大が第1作以来の復帰を果たした本作。
殺人描写を一つ一つ丁寧に作り込んで見せる良作に仕上がりました。
地味めな殺人シーンでも直近2作とはキレが違います。
「ローズマリー」でもサビー二と組むジョセフ・ジトー監督が、
残酷メイクを見せ過ぎずタイトに切ったのも効果的でした。

殺人シーン、色々良いんですが、目立ったのは・・・

手の甲にワインのコルク抜きを突き立てられ、
続けて顔面をナタで斜めに割られるシーン。
「PART2」で背後からだった顔面斜め割りを、
正面からモロに見せます。
そして噴き出す大量の血。
一瞬だけど凄いインパクト。
そして凄いけど撮影手法はとても単純です。
凹んだ刃物を顔にあてがい引っ剥がす。
この映像を逆転させるだけ。
流血は顔にあてがった刃物の下へチューブを仕込み血を送るだけです。

あとは首すじにノコギリでグリグリと切り込みを入れ、
思い切り捻って180度回転させるのもなかなかの迫力でした。

ジェイソンの素顔をナタで割り、
顔面が傷口からズレるシーンも超有名な見せ場ですね。
ホラー映画史に残る名シーン。

「新・13日の金曜日」(1985年)

前作とは打って変わって殺人描写のキレを失った本作。
公開後すぐの日曜の午後、新宿で鑑賞しましたが、
ガラガラの場内で親子連れの小学校低学年くらいの子供が、
殺人シーンにツッコミを入れて笑ってましたよ。
「あ、人形だ」とか。

この作品の殺人がいまいち映えなかった理由。
それは特殊メイク担当者がロケ地に入った時点で既に撮影がほぼ終了しており、
殺人シーンが追加の別撮りのような感じになってしまったから。
準備も不十分で、
特殊メイクの素材は現地のスーパー等で手に入る物で間に合わせた、とのこと。

例えば、植木バサミの刃を両目に突き刺し、
眉間をバチンッ!と断ち切る、という痛過ぎなシーンも、
カメラが写し出すのは殺人鬼の手元ばかり。
で、犯人がハサミを引き抜くと、
犠牲者の女性のアップで、目の付近に血糊が塗り付けてあるだけ。

首をナタで切るシーンも、
首の前にあてがったナタを切ったフリな感じでどかすと、
傷口と血が首に描いてあるだけという・・・

こんな子供だまし、ホラーファンが見たいと思いますか?
どちらも明らかに、特殊効果マン不在の現場で撮った画だけで構成したシーンです。

なので見どころも少ないんですが、
口の中へ発煙筒を突っ込むシーンはちゃんとダミーヘッドを作ってます。

走行中のバイカーの前にナタを突き出し、首を切り落とすのもまあまあ良いです。
地面に生首が転がるだけですが。

他にポスターなどのモチーフになっている、
細い革ベルトを顔に巻き付けて両目を潰すシーン。
ここはけっこう凄いんですが、
残念ながらここも特殊メイク無しの血糊だけ。

前記2つのダミーヘッドをスーパーで買った素材で作ったのかと思うと、
頑張りましたね、って感じですね。

「13日の金曜日PART6ジェイソンは生きていた!」(1986年)

殺人鬼ジェイソンから、新殺人鬼トミーへの代替わりを描いた前作。
なのにトミーは殺人鬼になっておらず、今回もジェイソンが落雷で墓地から蘇生します。
全身腐乱ゾンビの筈のジェイソンですが、何故か超怪力の体育会系。
アクロバティックな殺人は迫力ありますが、今回も直接描写は少なめです。

3人並べて首を3つ同時に刎ねたりしますが、
ナタを振るうと、首の無い胴体が3つ倒れるだけです。

怪力で胴体を真っ二つに折り畳む愉快なシーンもあります。
下半身を地中に埋めたうつ伏せの役者の上半身に、ダミーの下半身を連結。
その状態で役者がエビ反りすると、見事二つ折りになります。

怪力で腕をひっこ抜いたりもするんですけどね。
切れる瞬間は無く、腕のダミーを見せるだけです。

「13日の金曜日PART7 新しい恐怖」(1988年)

特殊メイクのプロ、ジョン・カール・ビュークラー監督作ということで、
ジェイソンのモンスター感が凄く、メカ仕掛けの表情豊かな素顔も見事。
さぞ殺人描写も凄いのかと思いきや、
なぜか直接描写はほとんど無し。

電動の丸ノコで切り殺す、なんて「悪魔のいけにえ」っぽい殺人もありますが、
切るのは残念ながら服のアップ。

一番直接的だったのは、
背中へのパンチが胸へ貫通するところですか。

「13日の金曜日PART8 ジェイソンN.Y.へ」(1989年)

今回も職業殺人鬼的な暴れっぷりのジェイソン。
殺人も力業が目立ちますが、やはり直接描写は少なめです。

一番凄かったのは、サウナ風呂の焼けた石を素手でつかみ、
ベンチで寝てる人の胸にグリグリとねじ込むシーン。

他には、若いボクサーがジェイソンとスパーリングの末、
右ストレート1発で首を吹っ飛ばされ、
ゴミ箱の中へ生首がスポン!と納まる、という、
何ともあっけらかんとしたシーンが、バカバカしくて印象に残ります。

80年代の気楽なスラッシャー

以上、80年代製作、初期「13日の金曜日」シリーズの殺人シーンの見どころを、
作品ごとに振り返ってみました。
どの殺人も残酷だけど、正視出来ない程ではなく、
犠牲者に過度の同情をする必要もなく、気楽に楽しんで見ていられました。
そこに後年の「ソウ」シリーズや「ファイナル・デスティネーション」シリーズのような、
目を覆う程痛々しい、犠牲者が気の毒に思えるような残虐はありません。
どこか、ちょっとゆるいんですね。
約90分間の、程良い刺激の詰合せ。
それは疲れた週末の気晴らしに「ちょうど良い残酷」でした。
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