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スラッシャー映画、血みどろホラー監督おすすめの1本!「ローズマリー」

スラッシャー映画「ローズマリー」イメージ画像

80年代に大量生産されたスラッシャー(殺人鬼もののホラー映画)の中から、私血みどろホラー監督・深沢が厳選したお薦めの1本「ローズマリー」をご紹介します。
(画像はイメージです)

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殺人鬼ホラーの傑作「ローズマリー」はこんな映画!

「ローズマリー」(THE PROWLER)(ROSEMARY’S KILLER)
1981年 アメリカ 89分 監督 ジョセフ・ジトー 特殊メイク トム・サビーニ
出演 ヴィッキー・ドーソン
日本劇場公開 1983年6月
日本版ビデオソフトタイトル「ローズマリー・キラー」
 
 覆面の殺人鬼が迫り来る「ハロウィン」(78)、残酷な殺人描写を執拗に見せつけた「13日の金曜日」(80)。これら2作品の世界的なヒットにより、80年代は殺人鬼ホラーが世に溢れかえることに。
 そんな中、若手監督ジョセフ・ジトーが手掛けた「ローズマリー」は、上映時間も適度に短く、見せ場の配分も適切で、非常にシンプルな構成の中にスラッシャーの基本要素を全て押さえた佳作。
 特殊メイクに「ゾンビ」「13日の金曜日」のトム・サビーニを迎えた殺人シーンがホラーファンの間で特に人気があり、その凄まじい残酷描写が公開当時話題となった。

ストーリー

 とある高校の卒業ダンス・パーティの晩、ローズマリーという名の女子学生とそのボーイフレンドが、軍服姿の男にピッチフォーク(巨大なフォーク型の農具)で串刺しにされ惨殺される。
 その35年後、事件以来初めて再開されたダンスパーティの最中、再び軍服姿の男が現れ、若い男女らを次々に殺害する。
 事件に気付いた保安官助手の青年と恋人の女子学生は犯人の行方を追うが、踏み込んだ屋敷の中で襲われ青年は気絶。追い詰められた女子学生は犯人と対決することに。

「ローズマリー」血みどろホラー監督おすすめポイント

これぞスラッシャー!殺人を見せるためのホラー映画。

 犯人がローズマリーからふられる重要なくだりは冒頭の手紙で簡潔に処理し、連続殺人の発端となるダンスパーティの殺人を早々に展開。
 タイトルを挟んでお話は現代にジャンプ。ダンスパーティが再開され、軍服の殺人鬼が登場。若者たちを次々惨殺。
 途中ヒロインも狙われて追い回されハラハラドキドキ。命からがら逃げ延びるも、再び襲われクライマックスの対決に。
 意外な犯人の正体に驚き、劇中最も派手な残酷描写で終焉。と思いきや、最後にもう一押しのショックシーン。

 まるでスラッシャーのテンプレートのように見事な展開。観客は安心して追いかけっこと見せ場の殺人描写を堪能できます。
 近年のスラッシャーにありがちな、監禁して拷問とか、観るに耐えない陰惨な部分などは皆無ですので、単純にアートとしての殺人演出を楽しめます。

ジョセフ・ジトー監督のキレのある殺しの演出

 この監督、サスペンスの処理がとても上手く、ヒロインが追い回されるシーンは見ていてハラハラします。
 また、殺人の描写における手際の良さが光ります。基本、刃物で刺す、切る、そして流血だけなのですが、見せ方が上手いので迫力が違います。決めのカットも見せ過ぎず、絶妙に短く切られているので「凄いもの見た」感が残ります。
 ホラーファンに人気の、頭頂部から顎へ剣が貫通する場面も、刺さる、突き抜けるの直接描写2カットはほんの一瞬です。続く犠牲者がもがき白目を剥くまでの一連のカットの積み重ねで、強烈な印象を残す名場面となりました。
 ちなみにこのシーンの大流血カット、監督がなかなかOKを出さず、23~24テイクくらいNGを出した、と公開当時伝えられてました。役者はそのつどシャワーを浴び、衣装を着替え、メイクを直した、とのことでした。
 「低予算のスラッシャーで24テイク?衣装も24枚用意?ウソくさいなあ」
・・・なんて思ったものですが、この「ローズマリー」という映画、なんと予算100万ドルだそうです。監督のこだわりで24テイク、あり得ない話じゃないですねえ。本当かも。

トム・サビーニのシンプルな特殊メイクによる迫力の残酷描写

 このホラー映画の本当の主役はこの人の仕事と言っても過言ではありません。主にフレキシブルプロップ、つまり安全な凶器を使った残酷描写は、単純な仕掛けながらリアルな殺人映像を作り上げています。基本、凹んだ刃物を身体に押し付け、チューブで血を送り込むだけですが、下手にダミーを切るよりはるかに効果的です。
 1986年に日本でも発売されたビデオ「ファンゴリアビデオマガジンVol1トム・サビーニスペシャル」の中でもトム・サビーニ御大は、安全なナタを自分の首に押し付けて見せながら、
「人形の首を切るトリックは好きではない。本物を使った方がリアルに決まっているから」と語っていました。
 ちなみにトム・サビーニはこの「ローズマリー」について、自身の最高傑作、と評してます。いつの時点での「最高」なのかは不明ですが、もっと高度な技術も使いこなす彼がこのシンプルな効果が主体の本作を「最高」としているのはなかなか興味深い話です。難易度よりあくまでもリアリティを重視している、ということなのかも知れません。

スラッシャー映画の才人2人、ジトー×サビーニの相乗効果

 監督ジョセフ・ジトーと特殊メイクトム・サビーニのコンビはとても相性が良いようです。センスの良いカット割りと演出の中で、タイトに刻まれたスプラッター・メイクが生きています。
 どんなに良く出来た特殊効果も見せ過ぎてしまっては逆効果です。プロでも「凄い画が撮れたから」とつい見せ過ぎてしまっている例をたまに見かけますからね。
 同じくトム・サビーニがメイクを担当した「13日の金曜日」で、ケビン・ベーコンの喉元を銛(もり)で貫く場面では、血飛沫が吹き上がる様を長々と見せ過ぎて、首のダミーとケビンの顔の位置が微妙にズレているのが判ってしまいます。

そしてもう1本の最強スラッシャー「13日の金曜日 完結編」へ

 「13日の金曜日」と言えばシリーズ第4弾「13日の金曜日 完結編」で「ローズマリー」のジトー&サビーニ・コンビが再びタッグを組んでいます。
 この作品も凄いんです。13金初期シリーズの中ではスラッシャーとして最高・最強の出来栄えです。(ちなみに私は「13日の金曜日」とその続編の内、1作目から8作目までを初期シリーズと考えております)
 死体置き場から甦った殺人鬼ジェイソンがひたすら若者らを惨殺しまくり、壮絶な素顔をさらけ出して壮絶な反撃を食らって死ぬ、というだけの内容ですが、ジトー&サビーニの殺戮描写には更に磨きがかかっています。タイトなカット割りで凄まじい特殊メイクをちょっとだけ見せる「チラ見せテク」も更に進化。
 「13日の金曜日 完結編」については改めて研究記事をまとめたいと思いますが、3作目でネタ切れ感を隠せなかった13金シリーズがその後も存続出来たのは、80’Sスラッシャーの傑作「ローズマリー」の最強コンビを起用したからこそ、だと思います。ストーリー的には特段目立つところの無い作品ですからね。
 傑作スラッシャー映画「ローズマリー」の存在は、超有名長寿ホラー・シリーズの存続にも寄与していたわけですね。
 現代のホラー映画と比べれば刺激は少なめかも知れませんが、80年代を代表するスラッシャーとして、先ずはこの1本「ローズマリー」をお薦めしたいと思います。

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