凝った特殊メイク・ゾンビと、
悪夢のようなイメージでいっぱいの楽しいホラー映画、
「デーモンの嵐」について詳しく解説します。
いかにもレンタルビデオ全盛期の作品らしいゾンビ映画です。
「デーモンの嵐」
(DEMON WIND)
(1989年 アメリカ 97分)
「デーモンの嵐」ストーリー
原っぱが延々と続く人里離れた土地で、
大昔ある一家が悪魔に呪われ全滅。
家族は次々に悪魔に憑依されて殺し合い、
なぜだか家ごと大爆発。
その一家の孫が主人公。
二十代の青年に成長した彼は、
自分のルーツを探るため、爆発した家の焼け跡を訪れます。
1人じゃ恐いので、
恋人と大勢の友人達をこの嫌な旅行にご招待。
途中、さびれ果てたガソリンスタンドのオヤジに、
「悪いこたあ言わねえ、あそこへは近付かん方がええ」
とありがちな忠告を受けつつも、
一行は原っぱの廃墟へ到着。
まず、友人の1人の女性が変な幽霊に捕まり、
ボン!と小さい人形に変えられ、突然炎上。
それを目の当たりにした仲間達の反応にセリフを付けるとすれば、
「ありゃ?」です。
極薄反応。
女性の恋人ですら、ちょっとガッカリした程度。
1人欠けた一行は廃屋で一夜を明かすことに。
その晩、男性2人を、家の外から悪魔が誘惑。
その手口ですが、
オッパイ丸出しのお姉さんが窓の外から「カモ~ン」
という古典的(?)な手法。
で、オッパイにつられて出て来た2人を、
ゾンビの群れが襲います。
その後もゾンビの襲撃は続き、
友人達は次々に殺され、化け物の仲間入り。
ついには主人公と恋人だけになった家の中へ、
ゾンビの群れが侵入!
万事休す!?
とその時、外からゾンビ達を呼ぶ声が!
家の外に立つ神父の前に集まるゾンビ達。
実はゾンビの正体は、
昔、この神父の導きで悪魔に魂を売った村人達。
そしてこの悪の神父の正体はなんと・・・
※ この後、結末までの展開はネタばれになりますので、
ページの末尾に記載しております。
未見の方は十分ご注意ください。
「デーモンの嵐」はこんな映画
ゾンビは凝った特殊メイクのグロタイプ
ゾンビの姿は尖った歯が特徴で、
皮膚は吹き出物だらけでボコボコ。
銃で撃つと、中から黄色いババロアが飛び出します。
突然口から杏仁豆腐を吐き出したりして、汚いです。
肉をかじり取ったりはしますが、本格的に食人はしません。
レンタルビデオ時代のゾンビ・ホラー
89年製作、ということで、
レンタルビデオ全盛な頃のホラー映画らしい作品。
ゴム感溢れる凝った特殊メイクのゾンビが多数登場。
最後は大きめで、やはりラテックス感なモンスターとの対決だし。
ババロアまみれなゾンビの着弾もたっぷり見せてくれます。
ただ、胴体への着弾がほとんどだったのは少々残念。
やはり頭部とか顔面とか、衣類に隠れてない部分を吹き飛ばして欲しいですね。
ゾンビと悪夢のホラー映画
当時「悪夢のホラー」と言えば、
「エルム街の悪夢」シリーズや「ファンタズム」シリーズが代表格ですが、
この「デーモンの嵐」も悪夢ホラーと呼んでも良いゾンビ映画。
実際に悪夢のシーンも多いのですが、
劇中の様々な出来事も、悪夢のように不条理なイメージで溢れています。
前述の、突然仲間がボンッ!と人形に変身もそう。
他にもゾンビが死ぬ瞬間、
人間の戻り、少年になり、赤ん坊になり、最後は鳩になって飛び去る、等、
不可思議なイメージ多数。
閲覧注意!「デーモンの嵐」ネタばれの結末
※ 以下、物語の真相と結末に触れています。
閲覧は自己責任でお願いいたします。
悪の神父の正体は・・・
なんとあのガソリンスタンドのオヤジ!!!
意外!!!
・・・・・なのか?
ゾンビ達は次々に神父に合体。
すると神父はちょっと大きめなゾンビに大変身!
しかし・・・・・
やや大きめなサイズになったとはいえ1人なので、
ゾンビ軍団だった時より明らかに戦力ダウン。
なぜ変身した?
主人公も負けじと、亡き祖母の日記に記された呪文で、
変な禿げ頭のお化けに大変身!
が・・・
対抗して変身してはみたものの、
別に強くなったわけではないので全く活躍出来ず!
なぜ変身した?
最後はお祖母ちゃんの遺した呪文で、特大ゾンビは炎上。
一件落着。
主人公と恋人は車でお家へ帰ります。
結局、巻き添えをくった友人達は全員死亡。
事態解決の決め手となったお祖母ちゃんの日記は
初期段階で入手していたので、
出し惜しみしなければお友達は死なずに済みましたね。
コメント