ゾンビ映画史上、恐らく最もゾンビが活躍しない作品。
それは「ゾンビ・アイランド・マサカー」です!
「ゾンビ・アイランド・マサカー」ストーリー
「ゾンビ・アイランド・マサカー」
(ZOMBIE ISLAND MASSACRE)
(1983年 アメリカ・イタリア 93分)
監督 ジョン・N・カーター
南の楽園を訪れた観光客を、正体不明の殺人鬼が次々に惨殺。
若者からお年寄りまで、10名ほどのもの好きな連中が、
「夜の森でードゥー教の儀式を見物しよう!」という、
何が楽しいのかサッパリなツアーに参加します。
短くてテキト-っぽい儀式を見せられた帰り道、
姿を見せない怪力の殺人鬼が現れ、観光客達を殺してゆきます。
犯人はゾンビなのか?
「ゾンビ・アイランド・マサカー」はこんな映画
基本、スラッシャーです
棒で頭をぶつ。
ひもで首を締める。
川の中に落とす。
・・・とまあ、ガッカリな殺害方法の連続なんですが、
殺人鬼の姿をハッキリと見せないことで引っ張ります。
殺人鬼は「13金」のジェイソンっぽいイメージ。
登場シーンのBGMなんて、「13金」からまんま拝借してますよ。
犯人の仕掛けた罠に落ち、木の杭に串刺しになる者もいますが、
残酷描写としては洋服のアップに棒が刺さるだけ。
だいぶ人数も減ってきたところで、
ようやくナタで首を切り落とされる直接描写がありました。
ここはダミーヘッド使用で上々の出来。
しかし、この断首場面が本作のホラー&スプラッターのMAXでした。
その後、この連続殺人事件の真相と犯人の正体は、
1人のおじいさんの長セリフで簡単に明かされます。
※ 真相と結末に後ほど。~ページ最下部にて!
衝撃のゾンビ登場シーン
それにしてもこの作品、どこがゾンビ映画?
最初の方のブードゥー教の儀式の場面、
現地人の皆さんが太鼓の音に合わせて躍り狂う中、
全身白塗りで、燻製のような状態のおじいさんの死体が運ばれて来ます。
その上で司祭が仔ヤギの首を切ると、
なんと血を浴びた死体がゆっくりと体を起こします。
やった!ゾンビだ!!!
と次の瞬間、司祭はそのゾンビを剣で切り殺しちゃいます。
以上。
まさか?
これで終わりじゃないよね?
ゾンビ。
そのまさかです。
結末は?
※ 以下、真相と結末です。未見のかたはご注意を!
で、一連のスプラッターな(でもないか)殺戮の犯人と動機ですが、
全ては麻薬取り引きのいざこざだったのですと。
現地コロンビア人から麻薬を騙し取った運び屋がこのツアー客の中にいて、
誰だか判らんから片っ端から殺してたんだって。
正体が判ってしまえば、もったいぶってても無意味なので、
ここからは犯人の姿がモロに映し出されます。
普通の黒人のお兄ちゃん達です。
唯一のゾンビは登場後瞬殺!
活躍ゼロ。
さんざんもったいぶった殺人鬼の正体もその辺のお兄ちゃん。
ね。
ゾンビ映画史上、最もゾンビが活躍しない作品でしょ。
まあ、ゾンビ映画なのかどうかはさておき。
あの即死したゾンビが再登場して殺人鬼集団を皆殺し!
的なラストだったら良かったのに。
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