前半、殺人鬼ホラー、
後半、一転お子様向け映画、
という妙な展開のメキシコ産ゾンビ映画。
「ゴゲリアン 墓場のえじき」ストーリー
「ゴゲリアン 墓場のえじき」
(CEMENTERIO DEL TERROR)
(1985年 メキシコ 90分)
監督 ルーベン・ガリンド・Jr
悪魔教の崇拝者だった殺人鬼の遺体を、
若者達のグループが遊び半分の儀式で甦らせちゃいます。
ついでに墓場から無関係の死人達まで続々蘇生。
墓地に紛れ込んだ子供達が怖がって泣きます。
![映画「ゴゲリアン 墓場のえじき」の殺人鬼ゾンビ](http://horrortheater.net/wp-content/uploads/2021/01/2306946d38501a11a10ed5ce80fff952.jpg)
映画「ゴゲリアン 墓場のえじき」の殺人鬼ゾンビ
墓地に隣接する広い廃屋に、
3組の若いカップルがやって来ます。
霊安室から殺人鬼の死体を盗み出してきた彼らは、
お手軽な儀式で蘇生させてしまいます。
この殺人鬼の必殺技は「引っ掻きビンタ」(勝手に命名)。
ツメを立てて思いっきり引っ叩く感じ。
猫パンチみたいなもんですね。
とにかく物凄い威力のビンタですよ。
これをくらうと肉は抉れるは内臓は飛び出すはでもう大騒ぎ。
若者たちは片っ端からブチ殺されて行きます。
またこの殺人鬼、超能力も持ってます。
念動力でシャンデリアを落とし、
オノなども自在に操り遠隔で頭を叩き割ります。
じゃあ、1人づつビンタしてまわらなくても良さそうなもんですが・・・
それにしても、
映画前半で主要人物の大半が死んじゃって後半は大丈夫?
と心配していたら、
前半、画面の隅っこでウロチョロしてた小学生達が突然主役に昇格!
墓地の中をゾンビの群れに追いかけ廻されて泣きます。
![映画「ゴゲリアン 墓場のえじき」のゾンビ](http://horrortheater.net/wp-content/uploads/2021/01/46fc6834a3ec3c9f7b36fa6d45f7ebae.jpg)
映画「ゴゲリアン 墓場のえじき」のゾンビ
「ゴゲリアン 墓場のえじき」はこんな映画
「耐えられない、この臭気!この残酷!」
(日本版VHSジャケット裏面のキャッチコピーより)
・・・臭気?
臭さをそんなに推す?
![映画「ゴゲリアン 墓場のえじき」十字架を恐れるゾンビ達](http://horrortheater.net/wp-content/uploads/2021/01/7febe85d914c0ff474dc444d48da31c3.jpg)
映画「ゴゲリアン 墓場のえじき」十字架を恐れるゾンビ達
ゾンビ達のルックスは「サンゲリア」とほぼ同じで、
ボロボロで乾燥した感じ。
ゾンビメイクはフルフェイスマスク着用が基本のようで、
全身しっかりメイクされてます。
(ちなみに親玉の殺人鬼ゾンビは「悪魔の墓場」のガスリーに似てますね)
このゾンビ達の珍しい特徴として、
十字架を恐れます。
しかしこのゾンビ軍団、
一切活躍しません。
逃げ回る子供達を結局1人も捕らえることが出来ず終い。
従って伝染性、食人の習性の有無なども判断出来ず。
前半大勢の大人をアッサリ殺して見せた殺人鬼ゾンビも、
後半子供達には終始逃げられっ放し。
お得意の一撃必殺引っ掻きビンタも何故か封印。
子供がオノを持って構えても、
さっきみたいに念動力で操ったりしません。
相手の年齢によってずいぶん対応に差があります。
最後は復活の儀式で使用された悪魔の本を廃屋の暖炉で燃やされ、
炎に包まれるゾンビ達。
(「死霊のはらわた」!)
火達磨になったゾンビ達はなぜか屋外へ出て行きまして、
子供らに火が燃え移る危険を回避。
結局、殺人鬼おじさん1人に襲われた大人達は
全員惨殺。
一方、殺人鬼おじさん+ゾンビの群れに襲われた小学生達は
全員生還。
なんで?????
凄惨な殺人鬼映画と、
健康的なお子様向け冒険ゾンビ映画。
この2つの企画を無理矢理合体させてみました。
そんな印象の作品ですね。
ゾンビ映画マニアには当然もの足りないです。
スポンサードリンク
コメント