80年代のスプラッター・ホラー、
「ゾンビ・クイーン 魔界のえじき」の見どころ解説。
破滅的な愛を描いた、センチメンタルなゾンビ映画。
演出は少々退屈ですが、グロ描写のローテクな特撮が楽しい作品。
「ゾンビ・クイーン 魔界のえじき」
(別題 リビング・デッド・ガール)
(LA MORTE VIVANTE)
(1983年 フランス 95分)
監督 ジャン・ローラン
「ゾンビ・クイーン 魔界のえじき」ストーリー
郊外に建つお城のようなお屋敷。
その地下は遺体安置所になっています。
そこへ悪い奴らが化学廃棄物を不法投棄、
ドラム缶が倒れて廃液がこぼれ、
数年前に死んだこの屋敷の娘が蘇生。
ゾンビ娘はまずドラム缶を捨てた男らを殺害、
生き血を吸います。
更にその後、
屋敷に忍び込みHなことをしていたカップルもえじきに。
屋敷の中を歩き回るうち徐々に記憶が戻り、
レズビアンの恋人のことを思い出し涙ぐむゾンビ娘。
でそのレズ恋人が屋敷を訪れゾンビ娘を発見。
全てを察した彼女は娘の喰い散らかした死体を始末。
更に自分の血を吸わせたり、
騙して誘い込んだ女を餌として与えます。
目撃者なども容赦なく惨殺。
ゾンビよりもこの人の方が凄いことになってきます。
そんな恋人の献身的な介護(?)のおかげで、
生前の記憶と人間性を取り戻したゾンビ娘は、
「私を殺して」と懇願。
レズ恋人がせっかく連れて来てくれた晩ご飯(村の若い娘)
も逃がしてあげちゃいます。
しかし記憶が戻ったところで所詮ゾンビ。
晩ご飯抜きが仇となったのか、
空腹のあまり錯乱したゾンビ娘は、
思わず愛するレズ恋人がだんだんご飯に見えてきて困ります。
「ゾンビ・クイーン 魔界のえじき」はこんな映画
冒頭の遺体安置所、
年月を経た遺体が全く腐ってないことや、
他の遺体が甦らないことなどは特に気にしなくて良いようです。
ゾンビは1人だけ。
伝染性などはありません。
ゾンビメークは特になく、普通の金髪女性です。
犠牲者の目や咽喉にえいっ、と指を刺して、
流れる血を吸います。
スプラッター的な見せ場としては、
最初の方にある目潰しがおそらくMAXです。
顔面のダミーと、
パテか何かによる直接メークを組み合わせてますが、
ダミーは紙粘土で作ったような仕上がりですし、
直接メークの方は、
血糊を通すチューブのラインがクッキリと浮き出ちゃってます。
個人的にはこういう手作り感、嫌いじゃありませんが。
全編センチメンタルでエロティック。
破滅的な愛を描いた作品。
このムードに浸って楽しめる人は少ないかな。
正直80年代ゾンビ・スプラッターとしては退屈な展開。
ホラーファン的には、
時折挟まれるローテクな手作り感溢れるグロ描写が見どころですかね。
あと、綺麗なおっぱいは沢山見せてくれます。
コメント