アダルトビデオのような和製ゾンビ映画、
「ゾンビ・オブ・ザ・デッド3 エボリューションキング」の見どころ解説です。
アダルトビデオ・メーカーによるホラー映画の習作といった趣の作品。
「ゾンビ・オブ・ザ・デッド3 エボリュ-ションキング」
(2006年 日本 70分)
出演 椎名愛
私の中で珍妙なゾンビ映画のキング・オブ・キングと言えば、
「ザ・デイシャッフル 死霊の群れ」 でした。
その傑作(?)に勝るとも劣らない奇跡の作品に出会ってしまいました。
(・・・と思ったら同じ監督の作品でした!ある意味安定のクオリティ)
※こちらはアメブロ「地獄のゾンビ劇場」旧レビューからの移行記事です。
スポンサードリンク「ゾンビ・オブ・ザ・デッド3 エボリュ-ションキング」 ストーリー
その昔、産婦人科の名医が開発した、
妊娠期間を縮める画期的な夢の新薬(なのか?)
「エボリュ-ション」
しかしそれを飲んだ医師の妻はゾンビ化、
妻を殺して医師も自殺。
医師の長男が後を継いだその産婦人科医院に若い女医がやって来まして、
無理矢理「エボリュ-ション」の実験を再開。
女医は自分の命令に従うゾンビ数人を作り出し、
院内の関係者を襲わせます。
「ゾンビ・オブ・ザ・デッド3 エボリュ-ションキング」 はこんな映画
前半はヌードとセッ〇スの連続大サービスです。
やり過ぎです。
正直もうちょっとしつこい位。
女優3名が美しい姿態を惜しげもなく披露します。
ただし相手の男優がヒゲ面の中高年男性で、
なんだかあんまり綺麗な濡れ場ではなくて・・・
AVってそういうのが好まれる傾向?
他、ヒロイン(多分AV女優さん)と、
医院に侵入した強盗による、
ノリツッコミをベースにした下ネタ漫談が随所に挿入されますが、
一瞬たりとも笑えません。
一切笑えません。
ゾンビが出て来るのはさんざんセッ〇スしまくって疲れた後の、
後半ほんのちょっとだけ。
「ゾンビも出しときました。一応、ゾンビものなんでね」
的な印象。
ゾンビの動きはスローモーで、
簡単に逃げられそうなもんですが、
逃げる人達の動きも何故かスローモーで、
皆さん素直に襲われます。
ゾンビメイクは顔をうっすら青く塗っただけ。
特殊効果は被写体の死角から血のりを噴き出させるだけ。
食人場面は、ゾンビが犠牲者に顔をグリグリ押し付けてるだけ。
そして女医を演じる女優さんは「笑う」演技が少々苦手な様子。
その彼女に、長々と高笑いさせるシーンが3度もあります。
辛いです。
他・・・
ヒロインの彼氏が無意味にオカマです。
ゾンビ映画のにわか知識を得意げに披露するのがちょっとウザいです。
ヒロインはとても可愛いです。
ただ、度を越しておどけた演技が時折恥ずかしいです。
これは演出の問題。
全体に登場人物たちのおふざけ演技が目立ち、
ホラー映画としての作品の雰囲気を壊しています。
かと言ってコメディとして観るのも困難です。
最後、ゾンビが1匹逃げ出したようですが、
オチとしては弱いです。
前の2作、
「ゾンビ・オブ・ザ・デッド」
「ゾンビ・オブ・ザ・デッド2」
はアメリカの自主製作映画。
本作「ゾンビ・オブ・ザ・デッド3」は日本のアダルト・ビデオ。
なんかもう色んな意味で素晴らしいです。
DVD買って良かった。
中古で500円だったし。
メイキングの雰囲気を見る限り、
アダルトビデオ製作チームによるホラー映画の習作っぽいですね。
皆さん慣れないホラーを楽しんで作ってる感じです。
エロなサービスなんて程々で良いから、
ホラーとしてもコメディとしても、
もっととことん振り切ってくれないと、
ジャンルファンの観客を納得させることは出来ませんね。
コメント